ecoslymeです。
USCPAの4科目合格すると、その次にUSCPAのライセンスを取得・登録するかについて考えるようになります。
USCPAのライセンス登録をするにはまだ手続きが発生したり、今後永久にライセンス更新費用がかかってしまうため、躊躇する人もいるようです。
けど、ライセンス登録するか悩ましい。。。
ライセンス更新費用もバカにならないし。。。
USCPAの試験に合格することを目標に勉強してきた人がほとんどだと思うので、ライセンスを取得するメリットやデメリットがどれほどあるのか分からない人も多くいると思います。
そこでこの記事では、USCPAライセンス登録(取得)のメリットとデメリットをまとめました。
知らないと資格が失効してしまう可能性があるという怖いこともあるので、是非最後までご覧ください。
目次
USCPAライセンス登録(取得)有無のメリットとデメリットについて
アビタスのアンケート調査によると、USCPA試験合格者の約7割の人がライセンスの取得・維持をしていて、約2割の人がライセンス登録(取得)を検討しているとのことです。
逆にライセンスの取得を検討していない人や失効した人は約1割もいます。
せっかく頑張って取得した資格なのに、失効させてしまうとはなんとももったいないように思います。。。
(失効させても手続きを行えば失効を解除できるようですが、面倒で費用もかかるかと思います)
以下の章でUSCPAのライセンスを登録(取得)するメリットとデメリットをご紹介しますので、自分はライセンスを取得した方が良いのか、取得しなくても良いのかをじっくり考えてみてください。
USCPAライセンス登録(取得)のメリットとデメリット
最初に、USCPAライセンスを取得する場合のメリットとデメリットについてお話しします。
まずは、メリットについてご紹介していきます。
USCPAライセンス登録(取得)のメリット
USCPAライセンスを取得するメリットは以下の通りです。
①:USCPA(米国公認会計士)と正式に対外的に名乗ることができる
②:USCPAと名刺に記載できる
③:ライセンス取得州で会計事務所を開業(独立)ができる
④:ライセンス取得州から証明書が貰える
⑤:合格実績が失効されない
USCPAと名乗れる
①と②に関して、正式にUSCPA(米国公認会計士)と名乗れることは非常に自尊心を高めます。
名刺にUSCPAと記載できる喜びは何者にも変えがたいです。
名刺への具体的な記載方法や記載ルールが知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
ecoslymeです。 USCPAの試験に合格して、とうとうUSCPAの資格を取得したまでは良いけど、名刺にどのように資格を書けば良いか分からない方もいるかと思います。 USCPA[…]
独立開業できる
③に関して、ライセンス取得州で会計事務所を開業したいという日本人は非常に少数派ではないでしょうか。
この点に関して、メリットは薄いように思います。
証明書がもらえる
④に関して、ライセンスを取得すると取得州からUSCPAの証明書がもらえます。
この証明書を貰った時はテンションが上がりました。(私はワシントン州でライセンス取得しています)
※氏名、ライセンス番号、発効日を隠しています
また、以下のサイトで自分の名前を検索した時にヒットするので、自分がUSCPAと証明したい時に少しは証明の足しになります。
(自分の住所の一部しか表示されず、同姓同名がたまたまいたという風にも解釈されかねないので注意)
合格実績失効の可能性
⑤が一番重要かもしれません。
USCPAの4科目に合格後、3年以内にライセンス登録をしなければ合格実績が失効する可能性があります。(失効された実績は今のところなし)
II.EXAMINATION CONDITIONS CONSENT
(a) I shall obtain a Certified Public Accountant (CPA) license from the State Board within three (3) years of passing all four sections of the Uniform CPA Examination, counting from the date my scores are issued. In the event I have not obtained such CPA license within three (3) years, under applicable state law, my scores can be automatically withdrawn and I shall have no rights or privileges to them.
引用(NASBA):Electronic Version of Informed Consent for International Candidates
引用文を見るとわかりますが、”my scores can be”であり、あくまで失効する”可能性がある”ということで、確実に失効するわけではありません。
しかし、ライセンスを取得せずに合格実績が本当に失効したら悔やんでも悔やみきれません。。。
州によってこの厳しさが異なるものと思われます。
この辺りの解釈は自己責任で考えてみてください。
USCPAライセンス登録(取得)のデメリット
次に、USCPAライセンス登録(取得)をする場合のデメリットについてご紹介していきます。
USCPAライセンスを取得するデメリットは以下の通りです。
①:ライセンス取得の手続きが面倒
②:今後、CPE(継続教育研修)単位の取得が必要となる
③:CPE単位取得に費用がかかる(年間約2万円)
ライセンス取得手続きの煩雑さ
①に関して、ライセンスを取得するには州によって条件が異なりますが、AICPAの倫理試験やその州の倫理試験を受講したり面倒な手続きを行う必要もあります。
倫理試験受講や手続きには費用も発生します。
各予備校でライセンス取得サポートを行っているので、各予備校に問い合わせて有料サポートを受けた方が良いと思います。
ワシントン州の場合は以下の書類が必要になり、ライセンス登録料は約3万円かかります。
- 手続きに必要な書類(ワシントン州)
・学歴評価 ※他州から合格実績をトランスファーする場合
・合格実績のトランスファー ※他州から合格実績をトランスファーする場合
・実務経験証明書(実務経験証明者のサインが必要)
・英文職務経歴書
私の場合、アラスカ州で合格後にワシントン州へ合格実績をトランスファーしましたが、試験が終わって燃え尽きてしまったため事務的な作業や倫理試験の合格など、非常に苦痛で面倒でした。
CPE(継続教育研修)について
②、③のCPE(継続教育研修)について詳しく知りたい人は以下の記事をご覧ください。
CPEはワシントン州の場合、3年で120単位が必要(1年間で最低20単位が必要)ですが、オンラインで単位を取得できて1CPE単位あたり1分で単位が取得できました。(かなり早い方だと思います)
USCPAライセンス取得に関する補足情報
USCPAライセンス取得に関する補足情報をご紹介します。
- ライセンス取得の補足情報
①:転職活動時にはライセンスを取得している必要はない。USCPA 4科目合格者であることがわかれば良い
②:グアム州ではInactive licenseが取得でき、CPE単位を継続取得する必要がない
転職活動について
転職活動の際、USCPAライセンスを取得している必要はありません。
USCPAの試験に合格していることが分かれば、その人は会計知識があると認めてもらえるということでしょう。
日本ではUSCPAは監査報告書にサインはそもそも書けないですし、日本の公認会計士でも監査報告書にサインを書く人なんて限られていますので、ライセンスを所持しているかどうかはあまり重要ではないということでしょう。
転職に関して詳しく知りたい人は以下の記事をご覧ください。
USCPAの転職に強い転職・求人サイト/エージェント5選(30代・40代OK)
グアム州でのライセンスについて
会計に関する実務経験がない人はライセンスを取得できないのでしょうか?
実はグアム州では実務経験がなくても、Inactive licenseを取得することができます。
独立はできませんが、ライセンス登録しておけば合格実績が絶対に失効されないですし、実務経験を積んでActive licenseにすることも可能です。
また、名刺にもUSCPA(Inactive license)と記載することができます。
さらに、費用と手間のかかるCPEを受講する必要がありませんので、ライセンスをとりあえず取得しておきたい人にはまさに理想的な州です。
まとめ
ライセンス取得の有無について、メリットとデメリットを簡単にまとめます。
- USCPAライセンス取得をするメリットとデメリット
メリット | デメリット | |
ライセンス取得 | ・名刺に「USCPA」と記載できる ・開業(ライセンス取得州)ができる ・「監査報告書」にサインができる ・合格実績が失効しない | ・ライセンス取得の手続きがやや面倒 ・AICPAの倫理試験に合格する必要がある ・今後、CPE(継続教育研修)単位の取得が必須になる ・プレッシャーが増える(可能性がある) |
ライセンス取得せず | ・ライセンス取得の面倒な手続きが不要 ・CPE単位取得の費用がかからない ・転職活動にはほぼ影響なし | ・合格後3年以内にライセンスを取得しないと、合格実績が失効される可能性がある(実例なし) ・ライセンスが必要なことができない(開業、サイン) ・本当にUSCPA合格したのか証明ができない |
その他 | ・転職活動時にはライセンスを取得している必要はない。USCPA 4科目合格者であることがわかれば良い ・グアム州ではInactive licenseが取得でき、CPE単位を継続取得する必要がない |
USCPAの4科目に合格したばかりの人は、以下の記事をチェックしてください。
まだ合格後に実行していないことがないか確認してみましょう。
ecoslymeです。 USCPAの4科目合格おめでとうございます。 また長い間、勉強お疲れ様でした。とりあえずは、ここで大きな一息がつけるタイミングかと思います。 […]
転職サイト・エージェントへの登録のおすすめ
USCPA4科目合格した人は、転職サイト・転職エージェントへ登録をしておきましょう。
USCPA全科目合格したことを予備校に連絡すると、その予備校から転職エージェント(アビタスの場合はアビタスキャリア)を紹介されると思いますが、以下の転職サイトにも登録しておいた方が良いです。
MS-Japan
- USCPA合格後に登録しておくと便利な転職サイト、エージェント
- 【MS-Japan】
:特化型エージェントならではの高い専門性を持つアドバイザ多数在籍 【マイナビ会計士】
:労働環境、経営者の人柄など、本当に知りたい情報が入手可能 ※要USCPA資格- 【ジャスネットキャリア】
:監査法人・コンサルファーム・税理士法人への転職狙いの方はこちら - 【ジャスネットスタッフ】
:経理、経理の派遣への転職狙いの方はこちら ※USCPAの方はジャスネットキャリアへ 【ビズリーチ】
:ハイクラスな転職の案件を見たい方
やはり、情報量が豊富にあるので有益な情報を得やすいです。
合格後の早い段階で自分の市場価値を教えてもらいましょう。
年齢が上がるにつれて市場価値は下がってしまう可能性があるので、合格後はすぐに登録することを推奨しています。
予備校が紹介してくれるエージェントは、何も情報を登録せずに話を聞くことができると思うので、一度USCPAの市況も含めて話を聞きに行くのも良いかもしれません。
おそらくオファーがたくさんくると思うので、見てて気持ち良いと思います(笑)
さらに詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
USCPAの転職に強い転職・求人サイト/エージェント5選(30代・40代OK)
あえてライフワークバランスの良い中堅の監査法人に転職する方法もあります。
公認会計士・USCPAが中堅・中小監査法人に転職する理由【ワークライフバランス最高】
※クリックで公式サイトへ移動します
資料請求後、すぐに資料内容が閲覧可能です。
最後に
いかがでしたでしょうか?
ライセンスを取得すべきか、そうでないかについてある程度分かったかと思います。
ライセンス取得しなくても、今後ずっとライセンスは失効されないということは確実には言えません。
いつ規定が変わったり規定が厳しくなるかは分かりません。
USCPA合格後にまだライセンスを取得していない人は、今一度改めて考えてみましょう。
【USCPA】全科目(4科目)合格後にやることリストまとめ【保存版】