ecoslymeです。
日本人でUSCPAを今後取得しようと考えている人、もしくは現在USPCAを勉強中の人にとって、海外の人のUSCPA資格取得までの勉強時間は非常に気になるものです。
英語が母国語の人は取得にどれくらい時間がかかるの?
いや、嘘だろ(笑)
日本人だけ異様にUSPCA取得に時間がかかっているのかどうなのか、と疑問に思われている人も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、海外の人がUSCPAを取得するのにどれほどの時間がかかっているのかを、Webで情報収集してみなさんにご紹介したいと思います。
また、ついでに国内の予備校での推奨勉強時間も一緒にご紹介できればと思います。
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目次
外人がUSCPA取得までに必要な勉強時間
英語を母国語とする外人がUSCPAの勉強時間がどれほどかかるのかずっと気になっていました。
ネットの噂では約400〜500時間とのこと。
正直USCPAを取得するのに約1,500時間は費やしていた私からすると非常にショッキングなデータでした。
ちなみにですが、私の場合もともと営業だったためほとんど管理部門の経験はなく、会計知識はほとんどない状態でのスタートになります。
海外の場合、1週間に20時間の勉強と仮定すると、5ヶ月ほどで合格するという時間になります。
なお平日に2時間、土日に5時間ずつの勉強で1週間20時間という計算になります。
しかし、外人だと本当にこんなに早く合格できるのか非常に疑問に思いました。
日本人でも、東大、京大、早慶などそうそうたるメンバーが受験者層なので、それらの上位層で1,500時間ほどは合格にかかっているのに、英語が母国語の外人だからといってそんなに早くUSCPAに合格できるものなのでしょうか。
真実については後半で考えるとして、とりあえずはWebで探してきた情報をご紹介してみたいと思います。
USCPA 海外の予備校が推奨する勉強時間
海外でも日本と同じように個人個人で個体差が違うため、勉強時間のブレも大きくなると思います。
そのため、海外の有名どころの予備校でのCPAの推奨勉強時間についてご紹介します。
また、海外だけでは気になると思いますので、この機会に国内の予備校でのUSCPAの推奨勉強時間についてもご紹介します。
調べた予備校は以下になります。
<海外>
- Becker
- Roger
- Wiley
- 海外ブロガー
<国内>
- アビタス
- TAC
- プロアクティブ
- 資格の大原
<番外編>
- NASBA
①:Becker
最初にご紹介する海外の予備校はBeckerです。
Beckerは、日本ではTACが提携しているのでUSCPA界隈の人にとっては有名な予備校ですね。
TACのテキストと問題集はBeckerのものを使用しています。
予備校 | FAR | BEC | AUD | REG | 合計 |
Becker | 150 | 90 | 90 | 120 | 450 |
We recommend that you spend approximately 150 hours studying for the Financial section, 120 hours studying for the Regulation section, 90 hours studying for the Auditing section and 90 hours studying for the Business section.
日本人にとってはいきなり驚きますが、BeckerはUSCPAの合格するまでの勉強時間として合計450時間を推奨しています。
②:Roger
次にRogerのUSCPA合格までの推奨勉強時間を見てみましょう。
Rogerは資格の大原が提携している海外の予備校です。
大原では、テキストと問題集がRogerです。
Rogerは動画でご紹介しますが、AICPAの推奨する勉強時間(300〜400時間)という点を参考にしているようです。
予備校 | FAR | BEC | AUD | REG | 合計 |
Roger | 132 | 112 | 92 | 76 | 412 |
The AICPA recommends 300-400 hours of studying to successfully pass the CPA Exam.
RogerはUSPCAに合格するまでの推奨時間を412時間としています。
Beckerより短いですね。
ちなみに、AICPAが推奨している「300〜400時間」の記事を探していましたが見つかりませんでした。。。
ってか、AICPAの推奨勉強時間は短すぎておかしいでしょ(笑)
③:Wiley
次はWileyです。
Wileyは、プロアクティブが問題集として利用している海外の予備校ですね。
予備校 | FAR | BEC | AUD | REG | 合計 |
Wiley | 190 | 110 | 130 | 120 | 550 |
How Many Hours to Study for the CPA Exam? Here’s Our Expert Answer.
WileyはUSCPAに合格するまで、550時間が必要と言っています。
④:海外ブロガー
ここで、海外のCPAブロガーも見てみましょう。
データとしてはやはり有用なので、見る意味はあるでしょう。
※横にスクロールできます
予備校 | FAR | BEC | AUD | REG | 合計 |
海外bloger | 100~120 | 60~80 | 70~90 | 90~110 | 320~400 |
If you’re planning to become a CPA then you’re probably wondering, “how long does it take to study for the CPA exam?” Generally speaking, most CPA candidates should plan to study 300-400 hours to adequately prepare for the CPA exam, meaning you should plan to spend anywhere from 80-120 hours studying for each section of the CPA exam.
他の予備校と同じく、やはり日本人にとっては驚くべきほど短い時間での合格を推奨しています。
ですが記事の中では「Realistically, you should set aside more time that.」、つまり「現実的にはこれ以上の時間を考えておいた方が良い」と付け加えているので、USCPA取得には320〜400時間よりも時間がかかるということを言っているのかと思います。
海外に関して総括すると、以下の結論になると思います。
海外の予備校では、総括してUSCPA合格までの勉強時間は400〜500時間
USCPA 国内の予備校が推奨する勉強時間
海外の人がUSCPAの資格取得にかかる勉強時間はおおよそ分かりました。
では、日本の予備校はUSCPA合格までの勉強時間について、一体何時間で合格すると言っているのでしょうか?
①:アビタス
まずは何と言っても、USCPA合格者数が国内No.1のアビタス
科目別の具体的な内訳時間はありませんが、合計で1,000時間と言っています。
広告でも見たことある人が大勢いると思いますが、非常に有名なワードですね。
予備校 | FAR | BEC | AUD | REG | 合計 |
Abitus(アビタス) | – | – | – | – | 1,000 |
USCPAはおよそ1,000時間で全カリキュラムのカバーが可能です。
この「USCPAは、1,000時間で合格できる資格!」というワードが本当なのか時々ネット上で波紋を呼んだりしていますね。
②:TAC
次に、TACについてご紹介します。
TACもアビタス同様に科目別の具体的な内訳時間がありませんが、レンジを持たせて「1,000〜1,200時間」としています。
予備校 | FAR | BEC | AUD | REG | 合計 |
TAC | – | – | – | – | 1,000~1,200 |
米国公認会計士試験に合格するために必要な学習時間は、会計知識の有無や英語力によっても若干異なりますが、一般的には約1,000時間~1,200時間と言われております。
日本国内の予備校としては、「1,000時間」という数字を捨てられないようです。
③:プロアクティブ
次にプロアクティブをご紹介します。
プロアクティブも科目別の具体的な内訳時間がありませんが、1,000〜1,500時間と言っています。
レンジはTACよりも広くなりました。
500時間も違うとそこそこの難関資格が更に1つは取得できるくらいの時間になりますね(笑)
予備校 | FAR | BEC | AUD | REG | 合計 |
プロアクティブ | – | – | – | – | 1,000~1,500 |
一般的に全科目合格までに必要とされる学習時間は1000~1500時間が目安となります。
USCPA合格までの学習時間や勉強方法について
④:資格の大原
国内の最後は大原です。
大原は、英語や会計の知識のない人は1,500時間と言っています。
予備校 | FAR | BEC | AUD | REG | 合計 |
大原 | – | – | – | – | 1,000~1,500 |
勉強時間の目安は1,000~1,500時間程度です。1日4時間勉強すれば9ヵ月~1年程度、1日6時間勉強すれば半年~9ヵ月程度で合格を目指せます。英語や会計の知識がない場合は1,500時間程度かかると考えておきましょう。
プロアクティブと同じレンジの推奨勉強時間でした。
日本国内に関して総括すると、以下の結論になると思います。
日本国内では、総括してUSCPA合格までの勉強時間は1,000〜1,500時間
なお、私の勉強時間は以下の記事に記載していますので、気になる方はぜひ読んでみてください。
ecoslymeです。 このページではUSCPA(米国公認会計士)の資格をするのに必要な勉強時間について、私の経験を元に公開させて頂きます。 困っている人USCPAの資格が気に[…]
海外のUSCPAの本当の勉強時間
国内の予備校のUSCPAの推奨勉強時間のご紹介と少し脱線してしまいましたが、海外の外人は本当にUSCPAに合格するのにみんなが400〜500時間で合格するものなのでしょうか?
NASBAが出している非常に興味深い論文を見つけましたので、この結果をご紹介していきたいと思います。
2018年と2019年のテスト結果に基づく研究データになります。
NASBA
<NASBAとEast Carolina Universityの研究>
THE MOST EFFECTIVE STUDY METHODS FOR PASSING THE CPA EXAM: A RESEARCH NOTE
効率的な勉強法の研究が主目的ですが、勉強時間についての記述がありましたので、この勉強時間の方に着目していきたいと思います。
89名の受験者のうち、56名が合格者、33名が不合格者になります。
A total of 89 attempts (average 1.82 per participant) were reported, of which 28 were FAR attempts, 26 were AUD, 19 were REG, and 16 were BEC).
※Masters:修士号、Bachelors:学士
論文には、FAR(28名)、BEC(16名)、AUD(26名)、REG(19名)、合計89名とありますので、科目別に大きな偏りがないデータと考えられます。
また、受験者の属性として49名のデータとなってしまっていますが、大きな偏りはないように思います。
合格者(Pass)の「Average hours of study for one part of the CPA exam(CPA試験の1科目にかかる平均勉強時間)」ですが、約250時間という結果が出ています。
つまり、4科目合格するには4×250時間=1,000時間かかるという計算になります。
海外でもUSCPAに合格するのに1,000時間かかるという更に驚きの結果が解りました。
海外のUSCPAの勉強時間に関する考察
海外で400〜500時間で合格すると言っているのは、USCPAの講義を受講してほしい予備校や個体値の高い受験生(ブロガー)ではないかと考えられます。
一般的には、海外の受験生でもUSCPAの勉強時間は1,000時間かかるということです。
また、私の別の記事でもご紹介していますが、USCPAの合格者の平均勉強期間は17〜18ヶ月(日本人の場合は22ヶ月)という結果とリンクします。
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各科目の平均の勉強時間までは分かりませんが、USCPA合格までに合計で1,000時間かかるという事実は分かりました。
USCPA 取得にかかる海外、国内の勉強時間
上記の時間をまとめます。
海外 :400〜500時間
日本の予備校 :1,000〜1,500時間
NASBA :1,000時間
再掲ですが、科目別の具体的な時間もご紹介します。
※横にスクロールできます
予備校 | FAR | BEC | AUD | REG | 合計 |
Becker | 150 | 90 | 90 | 120 | 450 |
Roger | 132 | 112 | 92 | 76 | 412 |
Wiley | 190 | 110 | 130 | 120 | 550 |
海外ブロガー | 100~120 | 60~80 | 70~90 | 90~110 | 320~400 |
Abitus | – | – | – | – | 1,000 |
TAC | – | – | – | – | 1,000~1,200 |
プロアクティブ | – | – | – | – | 1,000~1,500 |
大原 | – | – | – | – | 1,000~1,500 |
NASBA | 250 | 250 | 250 | 250 | 1,000 |
非常に面白い結果が分かりました。
ネット上では「海外ではUSCPAは400時間くらいで合格する簡単な資格だよ」とドヤ顔でいう人(多分USCPA合格してない)がいます。
しかしフタを開けてみると400〜500時間で合格というのは、実は海外の予備校のマーケティングとして謳っている時間であったり、海外優秀な層が言っている時間であると推察できました。
日本でも優秀な個体層は半年とか600時間とかで合格と言ってますもんね。
そのような超優秀な人を引き合いに出されても、データとしてはあまり意味ないですね。
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最後に
いかがでしたか?
私も前からずっと気になっていましたが、調べてみて心の中のモヤモヤが非常にスッキリしました。
ネットの情報は間違っていることが多く、時々自分でその真実を確かめるのも良いことかと思います。
特に今USCPAを受験していてなかなか合格できない、、、と落ち込んでいる人の励みになれば幸いです。
海外でも難しい試験ということです。
たとえ一度不合格になろうとも、勉強時間が恐ろしいほどかかろうとも外人にとっても難しい試験なんだから当たり前です。
自信を持ってこれからも勉強していきましょう!