ecoslymeです。
皆さんは仕事の会議などでPDCAを回せ、と言った言葉は一度くらいは聞いたことはあるでしょうか?
初めて聞くという人はあまりいないのではないでしょうか。
非常にに有名なフレームワークですが、このPDCAサイクルは1950年代に提唱されて今の今まで聞かれる程のフレームワークです。
ですが、もう半世紀も前のことです。
時代の変化とともに世の中の状況も変わっており、成熟度や考え方も変わってきています。
そこで、今後はOODA(ウーダ)というフレームワークが主流になってくるのではと考えられています。
この記事では、そのOODAとは一体どんなものなのかについて、詳細にご紹介していきたいと思います。
想定外の課題に対して成果を出すための「OODAループ」
それでは早速、OODAループについてご紹介していきます。
OODAループとは、先の読めない状況で成果を出すための意思決定フレームワークとなります。
OODAは以下の単語の頭文字を取っています。
・Observe(観察)
・Orient(仮説構築、方向付け)
・Decide(意思決定)
・Act(行動)
この順番で、想定外のことが起きるような業務で改善や成果を出していくという流れになります。
この4つのステップを何回も繰り返すことによって、業務で劇的に成果を上げることが可能になります。
OODAを何回も繰り返すことで、より品質の高い業務へと改善されていきます。
OODAの意味
OODAの各々の意味について説明していきます。
Observe(観察)
まずは業務を観察していきます。
観察であり、見るだけではありません。
この観察で情報収集を行っていきます。
5感を働かせたり、相手を観察するだけでなく自分の感情も含めて自分の置かれている状況や取り巻く環境、市場の動向などの外部環境までも主観的にも客観的にも観察していきます。
Orient(仮説の構築、方向付け)
次に、仮説の構築や方向付けをしていきます。
この仮説構築がOODAループで最も重要なステップになります。
自分の経験やセンスを信じて手に入れた膨大な生データをどのようにして調理していくかを考えていきます。
最初は希望的観測でも良いかもしれません。
この仮説という幹がなければ、その後に進むのは難しいかもしれません。
今まで信じてきたことが実は違うのではないか、という逆説を考えていくこともヒントになります。
今業務改善に動いているということは、何かしら業績が悪いなどがあります。
時代が変化しているので、過去の定説がひっくり返っているかもしれません。
偏見にとらわれず、柔軟に考えてみて下さい。
OODAループは1回限りではないので、失敗しても全然修正が効きます。
例えばコンサルといった業務を生業にしている人は、この仮説を立てるセンスで生きるか死ぬかが決まるのではないでしょうか?
世の中の研究者も同様です。
(言いすぎたかもしれません…)
Decide(意思決定)
次に意思決定をしていきます。
先の方向付けのステップで、複数の仮説(選択肢)が出てきたと思います。
いったいどの選択肢が正しいのか、考えていきます。
ここで、意思決定のポイントとして以下の2点を上げます。
仮に出てきた仮説を検証したところで、効果があまりないというのであればやる意味はありません。
他のことをした方がより改善の効果があるかもしれません。
複数の選択肢同士で比較し、何を明らかにしていくのが良いか考えていきましょう。
この時、自分が持っていきたい方向になるような選択肢にすると、業務としてスムーズにいくかもしれませんし、自尊心も高まります。
研究者も仮説を持って検証していき、それを信じて様々な実験を行います。
ですが、その結果全く違う結果になってしまえばボツになることもあれば、それが大発見だったりします。
Act(行動)
次に上で決定した計画を実行へと行動に移していきます。
この実行が終わると、その後2回転目のOODAループへと移っていきます。
1回目のOODAループで感じたことが新たな情報として収集され、自分の経験が増えて感情や物の考え方にも変化が生じていることでしょう。
2回同じことを行えば、劇的にその失敗や成功を通じて改善へ繋げていくことが可能です。
OODAとPDCAの違い
OODAとPDCAの違いについて述べていきます。
PDCAに関しては以下の記事にまとめていますので、まだ見ていない方は是非ご覧ください。
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大雑把に言ってしまえば、PDCAは事務職が行うもの、OODAは総合職が行うものといった感じです。
計画に沿って行動していくという内容が、事務職のレベルでしょう。
OODAはより高次元の業務改善サイクルであり、イレギュラーなことに対しての柔軟な考え方や、センスが非常に問われるフレームワークで、総合職が行うべきものです。
もちろん、事務職がOODAループを行ってはいけないというわけではないです。優秀な方は是非やってみて下さい。
総合職がOODAループを実践するように事務職へ依頼するのは難しいという意味です。
センスがなければ評価が下げられるのか、という面倒な自体に発展しかねませんし、ジェネラリストに育てていくわけではないのでそこまでしなくても良いという意味です。
また、総合職もPDCAサイクルは回すべきです。
ですが、それだけでは今後の世の中では能力は評価されないでしょう。
OODAループの例
それでは、具体的にOODAループの例を考えてみましょう。
伝票入力業務の改善について考えていきます。
目標として一人当たりの伝票入力時間の短縮を考えます。
OODAループ | 内容 |
Observe(観察) | ・伝票入力の業務を観察する |
Orient(仮説構築、方向付け) | ・A部の伝票入力者はB部よりもキーボード入力速度が遅いのではないか |
Decide(決定) | ・キーボードの入力速度を測定する |
Act(行動) | ・B部のキーボード入力速度が遅いことが分かったので、キータッチの講習をA部に受けさせる |
以上のようにOODAを何回も繰り返していきます。
もちろん、上のケースは一例なのでケースバイケースです。
自分の業務に照らし合わせて考えてみましょう。
最後に
いかがでしたか?
OODAの意味についてより理解できましたでしょうか?
もしかしたら、今無意識にそういったことを考えて実践している人もいるかもしれません。
そういう人でもこのようにして、プロセスを可視化することで頭がすっきりしますし、改善のスピードが上がっていくと思います。
特に、客観化する(可視化する)という行為は意識しなければなかなか行わないことなので、これを機に気になるデータを数値化するなどしてみてはいかがでしょうか。
OODAを回すと同時に、自分の思考も成長させていきましょう。
他の主要なフレームワークについては、以下の記事にまとめていますのでご覧下さい。
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