ecoslymeです。
よく会社やテレビで、あの人は「地頭が良い」よとか、「頭の回転が早い」とかいったワードを聞きませんか?
これって一体どういうことなんでしょうか?
頭が良い、という言葉とほぼ同じような意味で用いられているように思います。
この地頭というのは、有名大学出身の人は基本的に良いと感じます。
ですが、逆に有名大学でない人でも頭が良い人がいます。
そういう人に高校名を聞くと、全国でも有名な進学校であるパターンが非常に多いです。
高校までは頭が良かったけれども、部活や別のことに熱中したり、勉強をサボって大学は有名でないところに入ったパターンです。
私の持論ですが、例えば就職活動の際に同じようなレベルの大学で同じような印象を持った2名が残った場合、最後の決め手として企業としては高校名を見るのではないかと思います。
有名高校の生徒の地頭は高確率で良いです。
この記事では、そういった「地頭の良さ」というものは一体なんなのか、鍛えることができるのか、といったことを私の経験や周りの優秀な人々を見て感じたことをまとめました。
天才の種類
地頭の良い人の最上位はいわゆる「天才」と考えており、その天才には様々な種類の人がいると考えています。
そのうち、4つのパターンを下に記載します。
- 要点を捉えるのが非常に早い
- 語学が非常に堪能である
- 音楽や芸術のセンスに秀でている
- 記憶力が桁外れである
これらについて簡単に説明します。
要点を捉えるのが非常に早い
一度説明されたことをすぐに理解して、なおかつ自分で応用ができる人。
社会で求められる能力はこれでしょう。
これは東大生に多いように思います。
例えば、東大にいた時に数学の演習講義があり、初めて学習する内容の講義を受講していました。
講義が終わったあとにテストがあります。
5題くらいある問題を、早い者順で前に出て黒板に答えを記述(計算過程も)していけば、成績がプラス評価されるという授業だったので、みんな必死に解くといったものでした。
自分に問題が配られてから問題の内容を把握して、どのようにして解いていこうか教科書を見ました。
さてどのようにして解いていこうかと考えようとした時には既に、黒板には理科三類(いわゆる医学部組)がごった返していました。
この人たちには一生勝てないとさえ思いました。
彼らは今教えられた内容を既に理解しており、それを応用できていました。
要点を捉えるのが早い天才集団とはこれ程のレベルか、と感激しました。
(もしかしたら高校の時に既に大学の数学をやっている可能性も高いです。幼稚園で高校の数学を一通り勉強し終えているツワモノもいるくらいなので)
このタイプの地頭の良さに関しては、下で改めて解説します。
この「要点を捉えるのが非常に早い」という地頭の良さは個人的には鍛えられると考えています。
語学が非常に堪能
上記で説明した方々は、一見ではすごい人か分かりづらいです。
ですが、語学が非常に堪能な方は、その喋っている姿を見ればすぐに凄いと分かるでしょう。
大学1年生の時に、2年生の先輩で語学の天才と呼ばれる人がいました。理系です。
文系じゃないのかよ(笑)
日本人にとってはかなり難易度の高いと考えられるラテン系の言語を3ヶ月でペラペラ喋り始めたり、1年に1言語ずつ習得していくという方でした。発音は全てネイティブ並です。
これは正直羨ましいです。。
まず、何と言ってもかっこいい(笑)
駿台予備校の先生で30数ヶ国語喋ると言われていた先生がいましたが、その先生曰く、最初の4、5言語を覚えるのはかなりきついけれども、そのあとはポンポンと覚えていけるものだ、と言われていました。
中国語やラテン系言語(イタリア語、フランス語など)、ゲルマン系言語(英語、ドイツ語など)を覚えてしまえば、あとは似たような言語ということなのでしょうが、正直凄いです。
また、「目ではなく耳で覚えろ」ということを言っていました。
リーディングではなく、自分で発音するかリスニングをして耳で覚えればその言語は忘れない、とのことでこれは私もまさにその通りと感じています。
これはある程度は努力でいけるのでしょうが、ある一定以上いくと天才としか言いようがないでしょう。
音楽や芸術のセンスに秀でている
3つ目の地頭の良さですが、これは努力ではなんともならない人もいると考えており、東京芸術大学などの方々と考えています。
正直勉強と路線が違うため、めっちゃ尊敬しています。
自分がそういった芸術や音楽の才能がないので羨望の眼差しで見ています。
東大卒で「カティン」さんという方がいますが、世界的にも非常に有名なピアノコンクール(ピティナピアノコンペティション特級)でグランプリを取られていますが、さすがにこれは才能持ちすぎでしょう(笑)
記憶力が桁外れ
世の中には一度見たことを忘れない人がいます。
写真のように見た光景を覚えることができたり、円周率を10万桁くらいまで暗記している人。
これらの人々も天才だと思っています。
サヴァン症候群という一種の障害のように言われていますが、恵まれた天才でしょう。
これは絶対に真似できません。
カレンダーの日付を言えば曜日が答えられるという人が有名かもしれません。
(ちなみにこういう人は1桁の掛け算など、簡単な計算が逆にできなかったりします)
地頭の鍛え方
それでは本題となりますが、上記で最初に説明した「要点を捉えるのが非常に早い」という地頭の良さの鍛え方についてご紹介したいと思います。
地頭の良さは生まれつきで、鍛えられないと思っている人も多いと思いますが、それは違うと個人的に思っています。
鍛え方の方向性が間違っているのだと思います。
ただ単に塾や予備校で勉強していても鍛えられない場合もあります。
ある物事を単に暗記するだけ、というものはあまり意味のない行為と思っています。
日本の面積はどれほど?
例えば、日本の面積は何㎢か?以下の選択肢から選べ、と聞かれた時におおよその数字は言えますか?
- 3.8万㎢
- 38万㎢
- 380万㎢
- 3,800万㎢
勉強していれば、すぐに②38万㎢と答えられるでしょう。
これは地頭が関係あるのか?と思うかもしれませんが、考え方を変えてみましょう。
みなさん新幹線に乗られたことはあるでしょうか?
大半の人はあるでしょう。
東京から大阪まで何km?ということまでは分かる人は実は少ないのではないでしょうか。
推測しましょう。
新幹線はおおよそ200km/hで走ります。
東京から大阪まで2時間半はかかりますね。つまり、2.5(時間)×200(km/h)=500km
と、おおよその距離が推定できます。
東京から福島まではおおよそ200kmです。
これは高速道路に乗った時を思い出すか、東京大阪の距離から地図上の長さを考えて推測することができるでしょう。
東京から青森の先まではその倍の距離と考えて、200km×2=400km とします。
ここでポイントです。
日本を長方形だと考えて変換してみましょう。
日本地図の面積を長方形に納めるとすると、横500kmから縦400kmの長方形よりもちょっと大きい面積ではないかと考えます。
つまり、500km×400km=20万㎢
という数字が出てきました。
おそらく、日本の面積は一番近い②の38万㎢ということになります。
具体的な数字を覚えていないけれども地頭の良い人はこのように考えます。
私は暗記が非常に苦手なので、このように全て計算で出来るようにして覚えています。
この推測のことを、フェルミ推定と言います。
地頭の良い人は教えられなくてもこのような解き方で解きますが、教えられて覚えても問題ありません。
この考え方ができる人は、未知の問題に対して可視化出来るようなアプローチをしていくことが可能なのです。
このフェルミ推定は桁が大きく違うことはないでしょう。
(数字がかなり大きければ、1、2桁の誤差は許容範囲。今回の問題では桁はズレないレベル)
この力を身に付けていくことこそ、要点を捉えるのが早くなる方法であると考えています。
この力は根拠をもとに考えていく論理力なのです。
何回も繰り返してこの考え方をすることにより、論理力が強くなり、素早くポイントを抑える能力、つまり地頭が良くなっていくと考えています。
家庭教師の余談
余談となりますが、大学生時代に家庭教師(個人契約)をしていました。
勉強は基本的に、上記で説明したような方法を生徒に個別に教えていました。
偏差値は一般的で平均的な生徒たちではありましたが、
- 英語:クラス3位
- 化学:クラス1位、数学:クラス2位
- 全教科合計:クラス1位
- 全教科合計:学年1位
以上のような成績を収めています。(思い出してちょっと懐かしいです)
生徒は明らかに考え方が変わりました。
本当の勉強の土台となる基礎を覚えたので、あとは自分でなんとか出来るようになりました。
ちなみに半分はボランティア感覚でやっていたので、1回2,000円×3時間、週1〜2回位しか教えていません。
結果は次の期末テストで出ています。
人伝てでの紹介なので、やる気ないなら教えないというスタンスで行い、みんな真面目に話を聞いてくれたことが功を奏しています。
息子がやる気を出したとか、自分で物事を考えられるようになったとか、息子が学校で逆に友達に勉強を教えてあげるようになったとか、親はめっちゃ喜んでましたね。(笑)
フェルミ推定の力をつけるために
このフェルミ推定ですが、面白い本があるので興味のある方は是非読んで見て下さい。
これは良本です。
特に、就活生の面接対策(主に外資系)では非常に役立つ本でしょう。
後輩や先輩、上司に何か質問された時に、え、知らないですで終わるのではなく、推理する能力が身につくので推定の答えを出すことができます。
全く道が見えないところにうっすらと道を作ることが出来るのです。
最後に
もしかしたら、今回の記事の内容が新鮮に感じた方もいるかもしれません。
おそらく昔から根底にある考え方で、社会人としては絶対に身につけるべき力です。
人によっては、何当たり前の内容を書いているんだ、と思うでしょう。
例えば、あの人3億円の資産(不動産など)を持っているよ、となり下世話な話ですがその人が月にいくら儲けているが気になる場合、本人には聞けないでしょう。
でも、株の配当金が3%であれば良い配当率であると知っていれば、不動産はそれよりもリスクが高そうだから5%の収益率(利回り)と考えて、3億円×5%×1/12=125万円/月 くらいではないか、と勝手に推測することができます。
自分の知っている知識をフルに活用してこのように推定することができるのです。
今までこのような考え方をしてこなかった人は、この記事をきっかけに学んでみませんか?
新しい世界が見えてきますよ。