ecoslymeです。
前回の記事でご紹介した「地頭の良さ」。
これはフェルミ推定で鍛えられるとご紹介しました。
今回の記事では、そのフェルミ推定の問題10問を私の方で厳選して(自分で作成した問題もあります)いますので、皆様も是非挑戦してみて下さい。
解説も付けています。
私が一から作成しました。
東大生はこのようにして考えるのか、というものが垣間見えるかと思います。
お盆休み、夏休み、冬休みや正月、移動中などの暇な時に暇つぶしとして友人や家族と一緒に解いてみるか、問題を出してあげると良い時間つぶしになるのではないでしょうか。
前回の記事をまだお読みでない方は是非先にこちらをご覧下さい。
ecoslymeです。よく会社やテレビで、あの人は「地頭が良い」よとか、「頭の回転が早い」とかいったワードを聞きませんか?これって一体どういうことなんでしょうか? 頭が良い、という言葉とほぼ同じよう[…]
フェルミ推定5選
それでは早速、問題に行ってみましょう。
1. 日本全国のマンホールの数はどれほどか?
日本全国のマンホールの数は何個か?
- 15万個
- 150万個
- 1500万個
- 1億5000万個
解説
人の数からアプローチすることもできますが、今回は面積からアプローチしてみましょう。
日本の面積38万㎢です。(前回の記事で出しましたね。ですが最低限これくらいの教養は持っていて欲しいです)
- 国土の2/3=25万㎢が森林
- 国土の1/3=13万㎢が市街地など
- 市街地でのマンホールの数を10m×10m=100㎡に1個と想定します。(身近なマンホールをイメージ)
(市街地部分)130,000㎢×10,000㎡÷100㎡=13,000,000個
- 森林ではマンホールはほとんど無いような気がします。
1km×1km=1㎢に1個として、250,000個
つまり、足し算して13,250,000個
実際のところ、日本グラウンドマンホール工業会によると全国のマンホールの数は1500万個のようです。
よって答えは③1500万個
2. スクールバスにゴルフボールは何個入るか?
スクールバスにゴルフボールは何個入るか?
- 30万個
- 300万個
- 3000万個
- 3億個
解説
まず、スクールバスがどのようなものか分からないので、ここから算出します。
- バスの幅
4席とする。1席の幅は足で2つ分くらい(50cmとする)。(肩幅くらいです)
通路も考えて、50cm×5=250cm
- バスの長さ
30人乗りとして8列。1列分は足3個分くらいより大きいとして80cmとする。運転手席は100cm分くらいはあると思います。
つまり100+80×8=740cm=7.4m
- バスの高さ
高さは人の身長(170cm)+30cmとして200cmとする。
- バスの大きさ
バスの形を直方体として考える(7.4m×2.5m×2.0m)。
- ゴルフボールの大きさ
直径3cmとする(実際は42.62mm)。
充填する際に六方細密構造とかは考えずに、立方体(3cm×3cm×3cm=27㎤)として考えることにする。
バスの大きさは、7.4×1000000㎤なので、74000000㎤÷27=3,000,000個
つまり300万個となります。
よって答えは②300万個
なお、第1問目と第2問目はGoogleの入社試験の問題です。
3. 現在、全世界でトイレ中の人数は何人いるか?
現在、全世界でトイレ中の人数は何人いるか?
- 8万人
- 80万人
- 800万人
- 8000万人
解説
世界の人口は70億人とします。
- 人間8時間睡眠とすると、活動中の人間は70億×2/3=47億人。
- 一人当たり、3時間に1回6分間トイレに行くと仮定する。
大か小かは考えず、一緒にしてしまって良いでしょう。
つまり、1時間当たり2分。
- 現在という時間スパンが、ここ1秒間のこととします。(前提は自分で作ってOKです)
- 1時間当たり1分、つまり3600秒当たり60秒トイレに行っていることから、1秒当たり0.01666秒トイレに行っています。
確率論的に60人いれば、60人×0.3333=1秒なので、60人に1人は1秒間の間にトイレに行っている計算です。
47億人のうち1/60がトイレ中と考えて、47億÷60=7800万人が現在トイレ中です。
※桁がズレない程であれば正解といえます。(調べようが無いので、考え方で推測するしか無い問題ですね)
よって答えは④8000万人
4. 日本で使用されているネクタイの本数は何本か?
日本で使用されているネクタイの本数は何本か?
- 5700万本
- 5.7億本
- 57億本
- 570億本
解説
日本の人口を1.2億人とします。
人口ピラミッドを考えますが、簡易化します。
90歳まで均一化して人口がいると仮定します。ここに重きを置いて場合分けを無駄に増やさなくても良いでしょう。
- 0〜20歳:20/90×12000万人=2700万人
- 21歳〜40歳:2700万人
- 40歳〜65歳:25/90×12000万人=3300万人
- 66歳〜90歳:12000-2700-2700-3300=3300万人
年代によって持っているネクタイの本数が違うと仮定しました。
- 0〜20歳は0本とします。
- 21〜40歳ですが、私がネクタイを10本ほど持っているので、10本とします。2週間(10日)で1週します。
- 41〜60歳はネクタイの本数も増えていることでしょう。25本とします。1ヶ月(20数日)で1週します。
- 66〜90歳は働いていないのでネクタイはビジネスネクタイは無いとして、冠婚葬祭用のネクタイとして5本とします。
あとは計算するだけです。
0+2700×20+3300×25+3300×5=153,000万本=15.3億本
一番近い数の選択肢は5.7億本。
よって答えは②5.7億本
5. 日本での1日当たりの生活用水での水の消費量は?
日本での1日当たりの生活用水での水の消費量は?
- 19L
- 190L
- 1900L
- 19000L
解説
工業用水を除外しているので考えやすいですね。
日々の生活で水を使用している場面を想像して下さい。
- お風呂
- 炊事
- 洗濯
- トイレ
- 飲料
このくらいを考えれば良いでしょう。
- お風呂
お風呂ではどの位使用しているのでしょうか?
人一人分が浸かるくらいの容量ですね。
浴槽の大きさは、自分の身長を物差しにして、1m×0.5m×0.5m=0.25㎥=250kg=250L位でしょうか?
4人家族がいる場合を考えています。
一人当たりであれば、250×1/4=63Lとなります。
シャワーも使うことを考えます。5分間シャワーを浴びているとしますが、1分間でどれくらいなのでしょうか。
風呂と比べて非常に少ないと思いますので、ここは簡単に1分間で2Lとします。
つまり、5分間で10Lとなります。
お風呂では、63+10=73Lとなりました。
- 炊事
お米を研いで、食器を洗う位でしょう。
お米を研ぐにしても一人当たり1Lくらいでしょう。
1家族(4名分)食器を洗う場合、タンク満杯の水があれば全ての食器が洗えますよね。タンクは30cmの立方体くらいでしょうか。
30×30×30=27000㎤=27Lです。一人当たり27/4=6.75L=6.8Lです。
- 洗濯
お風呂の水を使って洗濯機を回すってこと聞いたことありますよね。
お風呂の水全て使う訳ではなく、使うとしても半分くらいではないでしょうか?
お風呂の半分と推測できます。
一人当たり73Lなので、36Lくらいでしょう。
- トイレ
3時間に1回行くとして、16時間の活動時間のうち6回行くとします。
1回トイレを流すと、2Lくらいは水が流れるのではないでしょうか。
2L×6回=12Lとします。
- 飲料
1日に水を飲むとしても多くても5Lくらいでしょう。
以上を足し算します。
- お風呂:73L
- 炊事:6.8L
- 洗濯:36L
- トイレ:12L
- 飲料:5L
合計で、132.8Lとなりました。
一番近い答えは180L。
よって答えは②180L
TOTO社は一人当たり1日に186Lの生活用水を使用するとしています。
フェルミ推定の力をつけるために
このフェルミ推定ですが、面白い本があるので興味のある方は是非読んで見て下さい。
これは良本です。
特に、就活生の面接対策(主に外資系)では非常に役立つ本でしょう。
後輩や先輩、上司に何か質問された時に、え、知らないですで終わるのではなく、推理する能力が身につくので推定の答えを出すことができます。
全く道が見えないところにうっすらと道を作ることが出来るのです。
最後に
意外と考えるのが面白い、と感じた方は多かったのではないでしょうか?
仕事をするにしても、今後は分かりませんではなく、根拠を自分で探して計算しておおよその結果を導き出すことが出来るのではないでしょうか?
社会人ではこのような考え方が出来ない人が多いです。
考え方を言葉に出せば、相手はもしかしたらあなたに対して感心するかもしれません。
(すぐに答えを出せないと、ただのめんどくさい奴と思われるので逆効果です。ご注意を)
これは数字だけでなく、物事の成り立ちなども推測することができる力にもなるのです。
成り立ちがわかれば対策が立てやすいという場面も多いのでは?
例えば、なんで信号機は左が青で、右が赤なのか?
街路樹で信号機が邪魔された時、一番隠れたら危険な色って赤色ですよね。
だから街路樹から一番離れた場所(右)に赤色があるんです。
マンホールの蓋はなんで四角ではなくて丸いのか?
蓋が外れた時、四角だと下に落ちてしまいますが、丸いと下に落ちることはないですよね。
是非、成長出来る考え方で物事を考えていって頂ければと思います。